船員不足問題

内航海運では船員不足が大問題になっています。

twitterでもこんな声が出ています。

私どもの周りでも、人が足りなくて動いてない船が出てきています。

船員が不足すると何が問題なのか?

「内航船員は年々減少し現在は約20000人。その半分以上が50歳以上と高齢化が進んでおります。」

このような内容は以前から言われていることで、何も改善されていないと感じます。

“船員が不足するとどうなるのか?”

この視点があまり情報として出ていない気がします。今回極端な”妄想”をしてみました。

妄想①ガソリン

石油製品の内航タンカーで運ばれる割合は86.5%と圧倒的なシェアを占めています。

ガソリン

船員不足が進行し、船が動かなくなったらこれを車(タンクローリー)で運ぶ必要があるかもしれません。

大型のタンクローリーなら「20000リットル=20キロリットル」を運べる想定で、

昨年の輸送量データから黒油、白油の2種類に限定します。

品 目 平成27年度輸送量 ローリー台数
石油製品等 黒 油 (重油、原油) 40,184,430  2,009,221
白 油 (ガソリン、灯油、軽油、JET燃料他) 76,493,502  3,824,675
小  計 129,628,227  5,833,896

※単位:黒・白油はキロリットル

引用:全国内航タンカー海運組合 元請輸送量調査による

必要なタンクローリー台数は?

タンクローリー×583万台

ガソリンだけでこの台数です!!

タンクローリーは全国に何台あるかわかりませんが、

運転手は何往復もしないといけなくなり、全国のガソリンスタンドにまともに流通できなくなります。

これではガソリンの値段が高騰し、誰も車に乗らなくなるかもしれませんね。(電気自動車がバカ売れするかも)

通販やオンラインショッピングも大打撃です。送料が跳ね上がりますので…

あくまで極端な妄想ですが、数%でも影響があると怖いですよね。

逆モーダルシフト

モーダルシフトとは、地球温暖化など環境問題に対する意識が高まる中で、環境負荷の少ない物流のあり方として、トラックから内航海運や鉄道へ輸送モードの転換を図ることです。

内航海運は、輸送原単位当たりの二酸化炭素排出量がトラックに比べて大幅にまさっているため、長距離輸送される貨物をトラックから内航海運にシフトすることによって、環境問題の改善につながると期待されています。また、エネルギー消費の効率性の点でも内航海運は優れており、モーダルシフトは省エネの効果も大きい。更に最近では、トラック業界においてドライバー不足が深刻になっており、従来、トラックで輸送されていた貨物の受け皿として内航海運が注目されつつあります。

※日本内航海運組合総連合会より引用

船員不足が進んで船が動かなくなると、環境に優しくない高コストの輸送方法に逆戻りしてしまうかもしれません。

まさに逆モーダルシフトと言えるのではないでしょうか。専門家の意見を聞きたいところです。

船員不足を解消したい!!

内航船がすべてなくなることはないと思いますが、船員不足が進むとこのような影響があるかもという妄想でした。

あくまで妄想なので気になることや間違いがあれば、問い合わせフォームから教えてください。

すぐに修正しますので!!

それでは!